九頭龍神社では毎月13日は月次祭(つきなみさい)
といい神事が行われますが、特に6月13日は大祭ということで、
年に一度の大規模なお祭りになります。
伝承されている九頭龍伝説を再現する湖水の神事が行われ、
多くの参拝者があるそうです。
神事では神主さんがお米、お酒、するめ、玉子を湖に投じて
龍神様に捧げます。
簡単にいうと龍神さんの好きだった食べ物をお供えするわけです。
現代では、環境問題への配慮から
平成16年9月より九頭龍様への献供として、「玉子」や「スルメ」「お酒」等を湖水へ
お供え(投入)するのは、自然環境保守のため、禁止されていているそうです
替りに神社にお供えして、御供(ごく)というものを頒けていただき、
湖に決まった作法で投入するようになっています
御供(ごく)の中身とそのいわれについてはまた後日説明いたしましょう。
奈良時代の天平宝字元年(757年)、万巻上人が湖に棲む『九頭の毒龍』を調伏し、
湖の主・龍神として鎮斎された故事にちなんではじめられた湖水際での神事は
かなり特殊なもので、ただ、神社にお供え物を器に盛ってお飾りしてお供えするのではなく
神前に御供と神酒を献じて祝詞を奏してから、神楽を舞いながら、
祈願をこめたのち、御供を唐櫃に納めてお供えするための行列を作り湖畔に向かい
お供えをかかげた行列は芦ノ湖の岸辺でいったん小舟に乗換え、
御供船、楽船、お伴船の順で進み
先日写真でお見せした湖上の大鳥居前から
先は、宮司が唯一人ゆく御供船のみが湖の中心部に向かって
漕ぎ出してゆき、神秘の神事(御供の献納)を行うのですが、これこそ
この九頭龍神社一社伝来の特殊なもなのだそうです。
しかもこの神事にもちいられる特殊神饌の御供は、三升三合三勺の赤飯なのですが、
これは精進潔斎した神職が忌籠、つまりおこもりしてして奉仕し、お炊上げして、
新調のお櫃に納めて神前に供するもので、
一切余人の手をかりることなく、不浄があってはならぬと、これを他人が窺い見ることも
禁じられているという極めて特別な扱いをするものです。
そんないわれを聞くと、有難さがいや増すというものです。
コメント